@article{oai:lib.cku.repo.nii.ac.jp:00001573, author = {内山, 隆 and Uchiyama, Takashi}, issue = {65}, journal = {千葉経済論叢, CHIBA KEIZAI RONSO}, month = {Dec}, note = {君津市久留里町で検出した柿属の花粉化石について、有史以前の他の検出例をもとに、その供給源と年代を検討した。また、柿栽培に関する文献情報を整理し、近代における久留里地域で発展した干し柿生産の生態学的背景を検討した。その結果、花粉分析を実施した地点は洪水による不安定な堆積環境にあったこと、近代まで柿畑が付近にあったことなどから、花粉分布図に示された最上部のみの不連続な出現状況は、近隣からの表土の混入によるものであり、リュウキュウマメガキなど自生種由来の可能性はきわめて低いと判断した。ただし、有史以前における西日本各地のカキ属花粉の検出例は、照葉樹林域の自生種としての存在を示すものであり、照葉樹林の東端に位置する君津地域においても同様に存在していた可能性がある。果樹としての柿は、原産地である中国の完全渋柿種に起源するが、脱渋性の改良は日本で行われ、神奈川県以西から広島県までの太平洋側の生産適地には、その形質発現に有効な温度、湿度など共通する環境要因があると思われる。一方、柿渋生産に関しては、野生種が利用されていた可能性がある。また、久留里城址周辺には、本来、暖温帯上部に分布するクロモジを含むウラジロガシ林の下降現象が認められ、房総丘陵の複雑な地形に起因する自然環境が、クロモジの楊枝生産や干し柿生産など森林資源の特産化の背景にあったと考えた。}, pages = {1--15}, title = {千葉県君津地域の柿栽培の歴史に関する生態学的考察}, year = {2021}, yomi = {ウチヤマ, タカシ} }